Internet Semi : Topics Around The World

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No.48 " Investors, Consumers Buy a Dot-Com Bill of Goods" (By David Streitfeld, Washington Post Staff Writer from Washington Post.com, Monday, January 1, 2001; Page A01)
『投資家、消費者、とんでもないドットコムをつかまされる』(ドットコム企業の急激な凋落を扱っている記事)(buy a bill of goods「とんでもないものをつかまされる」)かなり長文の記事。

また、新興ドットコム企業が立ち上げからわずか五ヶ月で破綻した。

HeavenlyDoor.com Inc., a New York company that tried to sell designer urns, funeral plots and copies of "Lost My Partner: What'll I Do?," has just called it quits, a mere five months after launching its Web site.

HeavenlyDoor.com社(デザイナー骨壷、葬儀、更に「伴侶を失ってしまった。どうしよう。」といった文句の販売しようとしたニューヨークの企業)は活動を停止した。ウエッブサイトを立ち上げてからわずか五ヶ月である。

(注) call it quits「切り上げる」

ドットコム企業の凋落がいかに急激なものであるのかを確認するにはその株価を見るのか一番手っ取り早い。例えば、上記のHeavenlyDoor.comの場合、上場当時は$7.40であった。
By last week, shares traded for 6 cents and no one was answering the phone at the Manhattan office.

先週には、株式は6セントで取引され、同社のマンハッタンの事務所の電話には誰も応答しなかった。

一時期、ドットコム企業がいかにもてはやされていたか。それを知るにも株価が目安になる。
At this time last year, Amazon.com Inc. was worth about twice the combined value of Sears, Roebuck and Co. and Kmart Corp., two of the most successful retailers of the 20th century. EToys Inc. was more highly valued than Toys R Us Inc., with its 1,450 stores and $12 billion in annual revenue. Priceline.com Inc., which auctioned off discounted airline tickets, was worth more at its peak than every U.S. airline put together.

昨年のこの時期、アマゾンドットコムは、20世紀に最も成功を収めた小売業の内の二社、シアーズ・ローバックとKマートを合わせた株価時価総額の約二倍の価値があった。イー・ト−イは、1450の店舗と120億ドルの年間売上のあるトイザラスより高く評価されていた。プライスラインドットコム(割引航空券の競売サイト)はその最高値の時期には、合衆国の全航空会社を合わせた以上の価値があった。

革命宣言に近い次のような発言が聞かれたのはそう昔のことではない。ドットコム新興企業の創業者たちの一人、プライスラインドットコムの創業者ジェイ・ウオーカー[Jay Walker]は語っていた。「自分たちは
"reengineering the DNA of the future of business. What we hope is that a group of thoughtful people can together reinvent whole sectors of the global economy. And not only can we reinvent them, we can own those inventions."

ビジネスの将来のDNAを組替えているところだ。自分たちが望んでいるのは、思慮ある人間の集団が力を合わせて世界経済の全分野を一から作り直すことは可能だということだ。それに、自分たちは一から作り直せるだけではなく、作り直したものを所有することできる。」

(注) "not only A, but also B"の"but also"は省略されることも多い。前半が倒置形になっている。

結局ところ、新興のドットコム企業はほぼ全滅である。どうにもならないのである。
Being the first in a particular market, like HeavenlyDoor.com, clearly isn't enough to make an e-commerce site viable. Nor is concentrating on customer service, which eToys did. Nor is focusing on a niche, like the golf site Chipshot.com. Nor is spending tens of millions of dollars on high-profile ads, such as Pets.com, or supposedly superior technology, such as the ultra-chic fashion mall Boo.com.

HeavenlyDoor.comのように、特定の市場で一番乗りであることは、電子商取引サイトの生き残りを可能にするには十分ではないのは明らかである。eToysの行った消費者サービスへの集中的取り組みも、である。ゴルフサイトChipshot.comのように、隙間分野に的を絞ることも、である。Pets.comのように、人目を引く広告に膨大な資金を投じることも、であり、またおそらくは、最高に粋なファッションモールBoo.comのような卓越した技術も、である。

新分野に一番乗りをしても駄目、隙間を狙っても駄目、顧客サービスに徹しても駄目、宣伝に金をかけても駄目、技術があっても駄目。

株価が二桁を維持しているのは、eBay Inc.(競売サイト)とAmazon.com Inc.だけである。しかし、後者の状況は次のように語られている。

which is sinking fast.

急速に沈みつつある。

既存のドットコム企業の今後の見通し。
more bankruptcies and closures are expected this month.

更に多くの倒産や(電子商業サイトの)閉鎖が予想されている。

では、"What killed the dot-coms?"「なにがドットコム企業を潰したのか。」
次のような見方もある。
the online entrepreneurs -- mostly young, mostly without real-world experience, and all trying to move faster than humanly possible -- weren't nearly as smart as they thought.

ネット起業家たちの大半が若く、その大半が現実世界の経験を欠いており、全員が人間に可能である以上の速度で動こうとしていた。彼らは自分で思っているほど頭がよくはなかったのである。

どんなふうに頭が悪かったのか。以下は、フロリダ大学のエリック・ゴードンの辛らつな意見。
"The e-commerce frenzy was whipped up by people who were smart about technology and smart about how to raise money in capital markets," he said. "They were neither knowledgeable nor intuitively smart about consumer psychology and behavior. And they wrote off the people who did know something about consumer behavior as too old or too stuck in their ways."

電子商取引への熱狂は、技術に通じ、資本市場での資金調達のやり方に長けた人間たちに煽られたものだ。彼らは消費者の心理や行動については知識もなかったし直感的な鋭さも欠いていた。更に、彼らは消費者の行動についての知識を持っている人たちを古すぎる、あるいは自分流に固執しすぎていると考えた。

write off A as B「AをBとみなす」

更に辛らつな見方。(記事では"A more benign interpretation"「より温かな見方」とあるが。)
the e-commerce entrepreneurs were not fools, but rather guinea pigs.

電子商取引分野の起業家たちは間抜けというよりむしろ、実験台だったのだ。

以下は、デューク大学のジョン・マッキャンの見方。
"It happened again in e-commerce, with predictable results. Many small guys took the risks around a whole bunch of different business models, and then the established players were able to see what worked and find their own approaches."

「電子商取引分野でも同じことが起こったわけで、結果の予測は可能だった。多くの小企業が様々な事業分野の全体にわたって危険を冒した。その後では、既存の企業はどうすればうまく行くのかが分かるし、独自の方法を見出すことが可能になった。」

例えば、トイザラスは電子商取引市場への参入が遅れた(1999年に参入)。ところが、
Toys R Us, now working in collaboration with Amazon, trounced eToys this holiday season.

トイザラスは現在アマゾンと協力関係にあり、今年の休暇の季節はeToysを圧倒した。

パトリック・バーン[Patrick Byrne](破綻したドットコム企業から過剰在庫の買取をする企業Overstock.comの創業者)は次のように予測している。
Amazon will be dead in its present form -- bankrupt, acquired, merged or somehow totally transformed -- by June.

アマゾンは六月までには、現在の形では存続してはいない(倒産、他社による買収、合併あるいは何らかの形で全く姿を変えている)だろう。

更にパトリック・バーンの見通し。
Byrne figures just about everyone that operates solely on the Net will go out of business, probably sooner rather than later.

ネット上だけで運営されているほぼすべての企業が、多分遅かれ早かれ、倒産するだろう、とバーンは考えている。

ネット業界の現状とこれからについて、ダートマス大学のフィリップ・アンダーサン[Philip Anderson]は次のように述べている。
"It's like 1849 -- most of the dot-coms tried to get to California in a Conestoga [wagon] and most fell by the wayside," he said. "Once we build the transcontinental railroad and make it routine to get there, entrepreneurs can be settlers instead of pioneers. What we all learned the hard way is that industrial ecosystems are not built overnight, and trying to build a business where an infrastructure is not in place is a dangerous, expensive proposition."

「今は1849年のようだ。ドットコム企業の殆どは大型の幌馬車でカリフォルニアまで行こうとして、殆どは路傍に倒れた。ひとたび大陸横断鉄道を建設し、カリフォルニアに行くことが普通の行程になれば、起業家たちは開拓者ではなく定住者になれる。我々全員が厳しい道のりから学んだのは、産業の生態系は一夜にして築かれるものではないということであり、基盤整備がなされていないところで事業を立ち上げようとするのは、危険で費用のかかることだということである。

そして、同氏の結論。
the best days of the Internet entrepreneur are still ahead.

ネット企業家の最良の時代はこれから先だ。

ネット上での葬祭業について、"HeavenlyDoor.com"の資産をわずかな金額で買い取った"RememberedOnes.com"の代表執行役員"Mike Wheelock"がこんなことを言っている。
This is big and getting bigger every day.

この分野は大きな市場であり、日に日に大きくなっている。

【編集後記】これだけまとめるのに約6時間。疲れた。
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