Internet Semi : Topics Around The World


No.29 " Golden age of discovery? You ain't seen nothing yet" (By Nancy Shute: U.S.News & World Report on line, 2000/1/3)

  『発見の黄金時代?まだ何一つ見ちゃいない』。見出しは見ての通りの意味。

It would be easy to presume that the past 100 years were the golden age of discovery. Well, you ain't seen nothing yet.

「この百年が発見の黄金時代であったと思うのは簡単だろう。そう、皆さんはまだ何も見てないんだ。」

  これが20世紀の総括である。この100年だけでもう十分、と叫びたいほどであるのに、さらにどんな100年が待ち構えているというのか。
Neurologists use magnetic resonance imagers to watch the brain at work, thoughts and feelings lighting up the screen like ghostly messages from the netherworld.

「神経学者らは磁気共鳴画像投影装置を利用して、活動中の脳を,(即ち)様々な思考や感情が冥府からの模糊とした通信であるかのように画面上で光るのを観察している。」

light up + O「〜を明るくする・輝かす」

   このままでは、考えていること、感じていることをすべて読み取られてしまうことにもなりかねない。

Engineers craft tiny sensors that could detect an advancing army--or find a wandering toddler at the mall.

「技術者は前進中の軍隊を察知することが、あるいは商店街を彷徨うヨチヨチ歩きの幼児を見つけることが可能な非常に小型の感知器を作り出している。」

   無数の鋭敏な感知器に囲まれた世界、Big Brotherの世界はすでに現実のものになりつつある。

   次は実現された最新の技術。

Researchers have already built a transistor so small it can hide under a virus. Machines will shrink further, entering an era of "nanotechnology" in which invisible devices just atoms wide will perform tasks as mundane as adjusting the lighting in a room--or as vital as hunting down cancer cells.

「研究者はすでにウイルスの下に隠れることができるくらい小さなトランジスターを開発している。機械は更に小型化し、『ナノテクノロジー(微細技術)』の時代に突入することになり、その時代には原子ほどの大きさの目には見えない装置が部屋の照明を調節するといった日常的な作業を、あるいはがん細胞を追い詰めるといった重要な作業を行うことになるだろう。」

   種々の超精密機械の実用化である。
Computers are in for a radical makeover, too. With the silicon-based microprocessor nearing the limit of its capabilities, researchers are devising ultrafast circuits--built not on wires and chips but on quantum particles, or even DNA.

「コンピュータもまた根本的な刷新をのがれそうもない。シリコンを元にしたマイクロプロセッサがその能力の限界に近づきつつあり、研究者たちは、超高速回路を作りだそうとしているが、その基礎となるのは配線やチップ(集積回路)ではなく、素粒子、あるいはDNAである場合さえある。」

  be in for 〜「〜を受けることになる」;makeover「仕立て直し」


  量子コンピュータ、あるいはDNAコンピュータの出現の可能性。
the transformations afoot in telecommunications and the Internet will have a much deeper impact on society than the computer--and the effects, like the Internet itself, will grow exponentially, as being connected becomes cheaper and simpler.

「遠距離通信とインターネットの世界で進行中の諸々の変化はコンピュータよりはるかに強力な影響を社会に与えることになろう。またその影響は、インターネットそのものと同様、接続そのものがより安価により簡単になるに従って、指数関数的に増大するだろう。」

   機械というものそのものより、機械によって実現される環境の方がより甚大な影響を及ぼすことになりそうである、という記述。
In 1998, researchers persuaded a few cells from a human embryo to grow in the lab, and those stem cells gave birth to the hope of growing tissue to repair damaged hearts and other organs or to replace them altogether.

「1998年に、研究者たちは人間の胎児から取った数個の細胞を実験室で培養することに成功した。また、そうした幹細胞は、傷んだ心臓及びその他の器官を修復するような、あるいはそうした器官にそっくり取って代わるような組織の培養の可能性をもたらした。」

   人間の臓器修復あるいは複製は現実の技術になりつつある。persuade + O to不定詞の面白い使い方に注意。
the sequencing of the human genome promises not only to jump-start our comprehension of heredity and disease but to give us a much clearer vision of what it means to be human.

ヒトゲノムの配列は、遺伝や病気に関する我々の理解を一挙に推し進めてくれるにとどまらず、人間のありようをこれまでより遥かに明確に示してくれそうである。

   jump-start「押しがけする(勢いをつけてエンジンをかける)」
   give us a much clearer vision of what it means to be human「人間のありようをこれまでよりずっと明確に示してくれる」

Fasten your seatbelts. It's going to be a fabulous ride.

「シートベルトを締めて。素晴らしい旅になりそうです。」

   これが結びの文である。fabulous は肯定的な意味を持つ語である。この記事の筆者の判断だ。


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