- 2001
MLB REPORT -
イチロー、マリナーズ入団記念(佐藤作造) |
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言葉は時に、残酷なほど正直である。イチローは今年活躍が期待される「ルーキー」ではないということなのである。確か佐々木の一年目は"rookie"に過ぎなかったような気がする。
「マリナーズの新スター、元スターを出し抜く」
Mariners' new star bests their old one By Stephen Hawkins, The Associated Press from USA Today.com, 04/07/2001 - Updated 03:03 AM ET
Alex Rodriguez missed his chance to be a hero in his first game against the Seattle Mariners. Instead, Ichiro Suzuki got to take over that role by hitting his first home run in the major leagues.ただ、いつまでも「鈴木一郎」ではさびしい。Alex RodriguezがA-Rodであるように、USA Today紙(全国紙)でも「鈴木一郎」が「イチロー」となるのはいつか。アレックス・ロドリゲスはシアトル・マリナーズとの初戦で勝利の立役者となる機会を逸した。代わって、鈴木一郎は、大リーグでの初本塁打を放つことでその役割を見事我が物とした。
(注) 2000年までのシアトル・マリナーズの大スターAlex Rodriguezの移籍先がテキサス・レンジャーズ。
(注) get to不定詞(動作動詞)「〜する機会を得る、〜することができる」
まず記事に添えられていた写真(AP)のキャプションから。これが美しく素晴らしい写真。きっと歴史的一枚になる。記事を検索して見て欲しい。
Past and present Mariners stars stand ready for action. Texas shortstop Alex Rodriguez and Seattle's Ichiro Suzuki, who had doubled, keep an eye on the plate in the first inning.マリナーズの過去と現在のスターが次の動きに備えている。1回表、テキサス・レンジャーズの遊撃手アレックス・ロドリゲスとシアトル・マリナーズの鈴木一郎(二塁打を放った)は本塁[ホームプレート]に視線を注ぐ。
(注) stand + C(形容詞)「〜という状態にある・いる」
ここでも"star"である。この称号は、イチロー自らの力で得た称号であることが以下の部分で分かる。初めから"star"であると認められていたわけではないのである。
Ichiro proved to be the difference in this one. Ichiro, the man who was derided during spring training as being unable to pull the ball, yanked a two-run homer into the right-field seats for a 9-7, 10-inning Seattle victory over Texas.イチローは今年のマリナーズの違いであることが明らかになった。春のキャンプの間、引っ張る打球を打てないと嘲笑されていた選手、イチローは、右翼席に引っ張った二点本塁打を放ち、延長10回9対7で対テキサス・レンジャーズ戦シアトル・マリナーズの勝利をもたらした。
(注) yank「ぐっと引っ張る」
この記事ではロドリゲスへの言及が目立つ。その存在の大きさゆえだ。
Alex Rodriguez won't have a fond memory of his first game against Seattle -- because of Ichiro Suzuki's 10th-inning home run.やはり「鈴木」だ。アレックス・ロドリゲスにとってシアトル(マリナーズ)との初戦は甘い思い出にはならないことであろう。鈴木一郎の10回(表)の本塁打のせいである。