『雑想雑感』 (野島明) 

   ある朝まだきの都道○○線、赤信号で停止中だった。数十メートル先の路上、その形状の鋭さからして鳩ではなく烏に違いない二個の生き物が何かをついばんでいた。一羽がその塊りを引きずろうとした。大振りの塊はわずかに引きずられた。それが何であるのか、私には分かっていた。烏は餌をついばんでいるに過ぎなかった。

  

記 〇五年十二月

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