『雑想雑感』 (野島明) 

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「たかの友梨ビューティクリニック」と「トヨタ」

   沢尻エリカ(23)バッシング報道がピタリとやんだことに、沢尻の芸能活動復帰となるCMを手がけた「たかの友梨ビューティクリニック」が絡んでいるそうだ。

「たかの友梨さんには逆らえません」というのはマスコミ関係者だ。同社のメディアへの広告出稿はすさまじく、「ビューティクリニック」は不況に喘ぐメディアにとって神風のような貴重なスポンサーなのだ。そのため、日頃はエリカ様のプライベートやトラブルを書き立てる週刊誌や女性誌も「たかの」の出稿に考慮せざるを得ない。「“エリカさまさま”なのです」(マスコミ関係者)というわけだ。 (注1)
   いかにもありそうな話しである。真偽の程はともかく、と言いたいところだが、斯かるありそうな話は事実と異なると判断するより事実に即していると判断する方が適切であろう。読む側はいずれ何らかの判断を、事実であろうと判断するか、事実ではあるまいと判断するか、判断を保留するか、を迫られているのである。

   ところで、広告宣伝費が多いのは「たかの友梨ビューティクリニック」と「トヨタ」のいずれであろうか。

   広告宣伝費にすがって生きている大マスコミ(「トヨタと同じかも、主流報道媒体 」の(注2)参照)を初めとする数数の報道媒体に、真っ当なトヨタ関連報道(注2)を期待する方が間抜けということになろう。


記 二千十年四月

(注1)
エリカ様バッシングがピタリとやんだのはなぜ?(gendai.net, 2010年04月05日)

(注2)
トヨタは好況下でも賃上げをせず、史上最高益を上げながらも、部品メーカーには部品価格の引き下げを求め、世界的景気後退以降、非正規社員の首を切り、部品メーカーにはさらに価格引下げを要求した、などという記事を日本の主流報道媒体で目にすることはない気がするが、私の気のせいか。(Toyota Sees Growing Anger From Suppliers in Japan By MARTIN FACKLER, nytimes.com, February 24, 2010 参照)。


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