『雑想雑感』 (野島明) 
『雑想雑感』の目次頁に戻る
この頁の末尾

*

白鳥を殴り殺す楽しさ

   「白鳥と黒鳥、殴られ7羽死ぬ」(注1)という記事を目にしたのは西暦二千八年四月末である。

   同年五月中旬、茨城県警は、「中学3年の男子生徒(15)を鳥獣保護法違反容疑で書類送検し」「事件に加わった中学2年の男子生徒(13)も、茨城県中央児童相談所へ書類送致した。(注2)

生徒は「羽を広げて抵抗する白鳥を殺すのが楽しかった」と供述しているという(注2)
   紛れもなくワレラ・ヒトの仲間たる二人の中学生の如くには、 抵抗する白鳥を殴り殺したことはないまでも、針にかかってもがく魚の抵抗(引き)に快感を感じたことのあるヒト、釣りを楽しいと感じるヒトは少なくなかろう。

   けだしヒトには、それが生命であれ物であれ、こぼたば快感の湧き上がる感覚が備わるようである。屍肉を旨いと感ずる味覚が備わる如く、屍肉を加熱すると滲み出る体液を目にするや食欲いや増すという感覚が備わる如くである。

   「チューリップなど800本切断」(注3)したヒトが何者か判明したという記事は未だ目にしていない。

   二千十年二月六日、「冬まつり用に作った雪だるま、50個壊される」(注4)

   抑えきれず、此処彼処に噴出する快楽衝動。

   ヒトだもの。

記 二千十年二月

(注1)
白鳥と黒鳥、殴られ7羽死ぬ 水戸・千波湖 (asahi.com、2008年04月28日21時47分)

(注2)
「抵抗する白鳥殺すの楽しかった」 水戸の中3書類送検 (asahi.com、2008年05月14日22時15分)

(注3)
「前橋市城東町で14日、県道や市道沿い約1キロにわたってプランターに植えられているチューリップなど約800本が切断されているのが見つかった。」(一体誰が…チューリップなど800本切断 (sankei.jp.msn.com、2008.4.14 12:16)

(注4)
「6日午前6時40分頃、旭川市の「旭川冬まつり」の開幕に合わせて「旭川買物公園」全域に並べられていた高さ約40〜50センチの雪だるまが多数壊されているのを、ビルの警備員が見つけ、旭川中央署に届け出た。」(冬まつり用に作った雪だるま、50個壊される (yomiuri.co.jp、2010年2月6日15時04分)


この頁の先頭

『雑想雑感』の目次頁に戻る / 表紙頁に戻る
 
© Copyright Nojima Akira
(許可なく複製・転載することを固く禁じます)