『破れかぶれ時事想論』 (野島明) 
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二〇〇六年二月


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今どきの小学校の運動会か

   トリノ冬季五輪日本選手団の成績の見事さには少々あきれている。この体たらくは果てしてどんな影響をもたらすか。他国で五輪中継を見ている人たちの中には、日本が参加していることをとうとう知らない人たちもきっといるであろう。取り上げられるのは勝者(せいぜい第三位まで)だけだからだ。

   「出れてよかった」「来れただけでうれしい」

   今どきの小学校の徒競走と同じで、順番はつけないで欲しいってか。

   「常任理事国」か「準常任理事国」か「常任非常任理事国」 (注1)か何だか知らないが、その手の地位を目指すのであればあらゆる分野で存在感を示さねばなるまい。

   サッカーのワールドカップで優勝でもすれば、「うん、日本は常任理事国に値する」、なんてそそっかしい判断を下す国がひとつくらいはあるぞ、きっと。

記 〇六年二月二十三日(木)

【追記】

   冬季五輪で世界中の報道機関が揃って勝者を大々的に伝える種目の筆頭はフィギュアスケート女子シングルであろう。荒川の金メダルはそれは価値あるものだった。


(注1)
『破れかぶれ時事想論』二〇〇六年一月 「こうなりゃ、常任非常任理事国を目指せ」の項参照。

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このヒト、獰猛極まる「動物食派」であろうな

   狩猟を趣味とし「練達の狩猟者[a practiced hunter] (注1)である某国の副大統領(ごく稀にとはいえ、獲物ではなく狩猟仲間に散弾を浴びせることもあるようだが)、極め付きの「動物食派」に違いないと推断する。

   趣味の狩猟とは、生き物をただ殺して面白がることの婉曲的美辞であり、その病身を養っている食卓の肉類はただ殺されて面白がられている生き物たちの同類の亡骸である等々のこと、この「練達の富豪狩猟者」の脳裏を一瞬たりともよぎることはないことであろう。グアンタナモにただ幽閉されているのが狩猟を趣味とする副大統領と同じ人間であるなんてことがその脳裏をよぎることないように、である。

   そう言えばほんの数日前にも、断然「動物食派」であろうと踏める奴らのことを書いた記憶がある。そう、「麻薬の運び屋に仕立て上げようと子犬に外科手術を施しヘロインの包みを体内に埋め込んだ麻薬組織の奴ら」『破れかぶれ時事想論』二〇〇六年二月「きゃつらは断然「動物食派」であり……」の項参照)のことだ。

【余滴】

「副大統領、ご趣味は?」
hunting だ。アメリカに神のご加護あれかし[God bless America]
「では、神父さま (注2)、ご趣味は?」
「はい、paedophilia でございます。アーメン[Amen]

記 〇六年二月十五日(水)

(注1)
Cheney Shoots Fellow Hunter in Mishap on a Texas Ranch (By ANNE E. KORNBLUT, The New York Times ON THE WEB, February 13, 2006)

(注2)
現代英語力標準用例集』(野島明 編集著作)の「固有名詞」の項(Geoghan, John J.)参照。

(補注)
グアンタナモに幽閉されている人々の境遇を想像する一助となる論説。
No Justice, No Peace (By BOB HERBERT, The New York Times ON THE WEB, February 23, 2006)


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あらかじめ、ごめんなさい

   イスラムのどこにどう触れれば涜神になるのかなんて全く分からないほどイスラムのことなんか何も知らないから、何かの拍子でイスラムを冒涜することになる恐れもなきにしもあらずで、万が一そんなことになったら、こっちには全くそんな気はないんですから、当該事の発生日時から何ヶ月もして唐突に、イスラム諸国のあっちこっちで、全体どんな仕組みでそんなことになるのやら、たくさんのヒトが寄り集められ気勢をあげ街を練り歩き建物に火を放ったりしないで、何とか穏便に、どうか大目に見て許してくださいね。あら(アラーの神とは無関係です、念のため)かじめ、そのときのために謝っておきますからね。

   せいぜい気をつけてキーを叩くことにします。悪意なんてこれっぽっちもないんですよ。全く未知の世界のことをどうしたら侮辱できるというんですか。例えば、どんなことをすると土星人の神様を侮辱することになるのかなんて、全く分からないのと同じですよ。ひょっとしたら地球人風情が「土星人の神様」と口にすること自体、すでに万死に値するほどの涜神であるのかもしれないんですから。

記 〇六年二月十二日(日)

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税金の盗用は凶悪犯罪である

   税金の盗用に他ならない談合は強盗殺人や放火殺人に匹敵する凶悪犯罪である、という私の認識が共有されていれば次のような事件が起こるはずはない(と信ずる/と信じたい/と信じてもいいのではないかと思う/と信じる方が間抜けだとしたらこの世は既に終わっている)。

防衛施設庁発注の空調設備工事を巡る談合事件で、東京地検特捜部は30日、同庁前技術審議官で財団法人「防衛施設技術協会」理事長・生沢(いけざわ)守(57)、同庁技術審議官・河野(かわの)孝義(57)、同庁総務部施設調査官・松田隆繁(52)の3容疑者を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕するとともに、入札に参加したメーカーなどを捜索した。 (注1)
防衛施設庁発注工事の談合事件で、米海兵隊岩国基地(山口県)の滑走路移設工事は1996年に実施された最初の入札以降、すべて中堅ゼネコンに天下った同庁の元技術審議官が発注情報を同庁側から収集し、大林組の元役員らとともに受注企業を割り振ってきたことが3日、関係者の話で分かった。 (注2)
   課された税金を払うには無い袖も振らねばならない私だ。わずかとはいえ、私の払う税金は私の血の一滴一滴である。

   税金の盗用は凶悪犯罪である、とは誇張でもなんでもない。私の冷静な判断である。直感でもある。

記 〇六年二月六日(月)

(注1)
防衛施設庁の審議官ら3人、談合容疑で逮捕(yomiuri.co.jp、2006年1月30日22時28分)

(注2)
10年間の全工事で談合 岩国基地の滑走路移設(sankei.co.jp、02/03 19:16)


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きゃつらは断然「動物食派」であり……

   麻薬の運び屋に仕立て上げようと子犬に外科手術を施しヘロインの包みを体内に埋め込んだ麻薬組織 (注1)の奴ら、断然「動物食派」であると踏む。

   ところで、ここから《あそこ》までは半歩の距離もない。

   《あそこ》とはどこか?

   現実化するまでは口に出来ない。手がかりを仄めかすことも出来ない。

   そのときに初めて種を明かすということしか出来ないし許されていない。

記 〇六年二月三日(金)

(注1)
"Colombian drug dealers turned puppies into couriers by surgically implanting them with packets of heroin, federal authorities said Wednesday."(Feds: N.Y.-bound puppies used to smuggle drugs, USA Today.com, Posted 2/1/2006 6:41 PM Updated 2/1/2006 10:29 PM)


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何やってんだか

   ネパールのちんけな政争(注1) 、ハイチの相変わらずの惨状(注2)、イランの核開発、やがて始まる鮎の縄張り争い、 日々の方便たずきを立てんがための我が足掻き。

記 〇六年二月三日(金)

(注1)
ネパール国王クーデター1年 直接統治、支持遠く(sankei.co.jp、2006/02/01 東京朝刊から)

(注2)
"Murder rules the slums of Port-au-Prince, and a United Nations peacekeeping force struggles even to protect itself."(No Help to Democracy in Haiti, Editorial, The New York Times ON THE WEB, February 3, 2006)


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