『破れかぶれ時事想論』 (野島明) 
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二千十年六月

*

「育児休暇取れない会社があるの?」だってさ

   あるよ。腐るほど。

   ある日のsankei.jp.msn.comの記事(【社会部オンデマンド】育児休暇取れない会社があるの? “イクメン”普及へ規定廃止(注1))は、さすがにつける薬とて見当たらぬ能天気」(『雑想雑感』)の誉れ高い大報道媒体の記事であるとしか言いようがない。この記事の筆者高久清史氏に見えているのは果たして如何なる世界なのであろうか。

   育児休暇を取れない会社など腐るほどあるし、「改正育児・介護休業法が今月30日に施行される」(注2)らしいが、そんな法改正とは無縁の環境で暮らし、育児休暇を取るどころか、それ以前に、子供など持ちようもない収入しか得られない人人と、さらにそれ以前に、結婚など考えられない環境でかろうじて日日の活計たずきを立てている人人が、私の目には入るばかりである。

   きっと、育児休暇を取れる会社もあるのであろう、と呟いてみるものの、私の周囲にそんな会社の社員は見当たらない。育児休暇を取りたいと言えば、会社は拒まぬであろうが、その期間の賃金は出ないし、ひょっとすれば仕事もなくなっているかも知れぬ、あるいは育児休暇を取ることが即退職につながりかねぬ仕事も山ほどある。

   が、育児休暇取れる会社があるの?、とまでは言うまい。きっとあるはずだから。

  

記 二千十年六月

(注1)
【社会部オンデマンド】育児休暇取れない会社があるの? “イクメン”普及へ規定廃止 (1/3ページ)(sankei.jp.msn.com, 高久清史、2010.6.26 18:00)

(注2)
「改正育児・介護休業法が今月30日に施行されるが、改正前の現行制度では勤務先の会社が労使協定により、妻が専業主婦や育休中なら父親に出産後8週間以降の育休を認めないことが可能だった。出産後8週間は母体回復に必要な期間とされ、労使協定で育休取得を制限できない。」(同上)


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