『TVドラマ寸評』 (野島明) 
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その四の(2)(2006年1月〜3月のドラマ)

総括

巧妙が辻』(主演:仲間由紀恵)(NHK)……第二回で視聴終了


西遊記』(主演:香取慎吾、深津絵里)(フジ系)

他愛ない作りであったが、最終回まで見た。

感想?
特にない。

何か助言?
思いつかない。


Ns’ あおい』(主演:石原さとみ)(フジ系)

ともかく最終回まで見た。石原さとみ演ずる看護婦(注1)は可愛さも元気のよさも憂き世離れしていたが、憂き世のものではない架空の物語なのだからそんなことにけちをつけても仕方あるまい。テレビドラマや映画の醍醐味は架空の物語を楽しむことにある。

ところで、架空の物語がともかくも楽しめるものであるためには以下の二点が同時に満たされていなくてはならない。

その一「退屈でないこと」、その二「破綻していないこと」。

このドラマは以上の二点をかろうじて満たしていた。上出来とはとても言えないが、落第でもない。

石原さとみは今の年齢でしか演じられない役柄を演ずるという幸運に恵まれた。


アンフェア』(主演:篠原涼子)(フジ系)

楽しみにしていた最終回を録画失敗で見損なった。残念。

最終回を見ないままの感想であるが、いい出来だった。


けものみち』(主演:米倉涼子)(テレ朝系)

終わり方にはずいぶんと頭を捻ったことであろう。苦労を察する。

上出来ではないにしても、破綻しているとはいえない終わり方。力作と評していい。

助演の若村麻由美の不気味さは秀逸だった。 伝えられるその私生活には思わず歎息を洩らしたくなるような点はあるが、気に入っている俳優の一人だ。『夜桜お染』(フジ系)の夜桜お染役など取り分け気に入っている。まあ、その私生活はともかく、これからまだまだ期待できる俳優である。

【余滴】

若村があと十歳若かったら、このドラマの主演であったろうに。


白夜行』(主演:山田孝之、綾瀬はるか)(TBS系)

見逃したこともあったが、最終回まで見た。

綾瀬はるか演ずる女主人公は《その後》もきっと頑張って生きてゆくであろうと想像できる終わり方で、救われた。《勧善懲悪》の結末を危惧していたからだ。

《勧善懲悪》にはきわめて難しい諸問題が潜んでいる。いずれが《善》でいずれが《悪》であるかを見極めるという問題、《善》となんぞや、《悪》とはなんぞや、という問題等々である。


小早川伸木の恋』(主演:唐沢寿明)(フジ系)……初回で視聴終了第一号


出雲の阿国』(主演:菊川怜)(NHK)

菊川怜演ずる阿国の最後には「うらぶれ」が決定的に不足していた。

もっと惨めに老いて病んでその最期を迎えるべきであった。


夜王』(主演:松岡昌宏)(YBS系)

このホストドラマ、今期のドラマの中では出来のよい方であった。最終回まで見た。


喰いタン』(主演:東山紀之)(日テレ系)

最終回まで見はしたが、どうでもいいドラマであった。


氷壁』(主演:玉木宏)(NHK)……第三回くらいで視聴終了

玉木宏はどうにもならん。見放すのもなんだから、二十年後を期待するか。


輪舞曲』(主演:竹野内豊、チェ・ジウ)(TBS系)……初回で視聴終了第二号


神はサイコロを振らない』(主演:小林聡美)(日テレ系)

回を追うにつれてだれが目に付くようになった。いつの間にか見なくなった。


第一等は『アンフェア』、第二等に『けものみち』と『白夜行』、第三等は意想外の『夜王』。

相棒』は最終回スペシャルなんてのをやってたが、続編の放送は必至。


(記 2006年4月)


(注1)
以下、同じ注を繰り返す。「女優、女流詩人、女流棋士、女流知事」( 『(続)折々のコラム』)を書いたことを忘れてはいないから、言行不一致を認める。

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