『TVドラマ寸評』 (野島明) 
『TVドラマ寸評』の目次頁

その二十四の(1)(2011年1月〜3月のドラマ)

初回〜第三回


江〜姫たちの戦国』(主演:上野樹里)(NHK総合)

   初めの数回、豊川悦司の信長がどうにも目立った。凄みのある信長を見たのは初めてである。豊川悦司は悪くないねぇ。いいねぇ、まであと一歩である。

   視聴継続


蒼穹の昴』(主演:田中裕子)(NHK総合)

   視聴継続中


美しい隣人』(主演:仲間由紀恵)(フジ系)

   十二三分見たところで視聴放棄。主役の仲間由紀恵が登場し、とろとろ歩いていた場面まで。
   一言評――暢気のんきな作りだねぇ。
   解題:『IRIS〜アイリス〜』(主演:イ・ビョンホン)(『TVドラマ寸評』その二十一の(1)>参照)を見ながら思ったこと――「テレビを見ることが時間を潰す唯一の手段であるような人人が山ほどいるところでこそ成立しそうなドラマ」(その二十一の(2)参照)。これを分かりやすい表現で言い換えると、のんびり作ってるねぇ、となる。
   「せっかく」も「わざわざ」もなし:今更ながら、テレビドラマ制作関係者の方々への忠言を参照のこと。あちらの局こちらの局のドラマ製作関係者に同じ忠言を繰り返したくはないためにわざわざ認めた一文である。

   初回で視聴終了第一号


CONTROL犯罪心理捜査』(主演:松下奈緒)(フジ系)

   初主演で見事なほどのドタバタの松下奈緒。見るに耐えない。熱いとヒステリーは違う、などいう忠告が役に立つかどうか。
   (『美咲ナンバーワン』では脚本のあまりのお粗末さゆえにこけてしまってはいるが)香里奈は私の記憶する限りその初主演となった『だいすき!』(TBS系)(その十二の(1)(2008年1月〜3月のドラマ)その十二の(2)参照)では見事主役を演じ切った。初主演でこけないことが主役の器である証しであり、初主演での見苦しいあたふたは、主役の器ではないことの証しである。
   初回で視聴終了第二号


最上の命医』(主演:斉藤工)(テレ東)

   漫画だ。まだまだ子供と言える年齢の医者が名医だなんて設定ではなぁ。熱血医師なんてのならまだ分かるが。
   漫画的であることで吉の目が出るか凶の目が出るか。お手並み拝見である。
   漫画的であるからといって到底許容できない点の一つ。ことごとくの医者ものがそうであるように、真摯な料理人が鯵の小骨を取り除くが如くに、丁寧に取り除かれている《金(カネ)》。治療費のことだ。
   視聴継続


美咲ナンバーワン』(主演:香里奈)(日テレ系)

   第一回は最後まで見はしたものの、もう見ない。
   香里奈はいい味出してはいたが、脚本はあまりにもお粗末。どうしたらこれほど嘘空々しい脚本を書けるかなぁ。どこがどう嘘空々しいのか、答えを知りたければ有料で教えてあげる、と言いたいところだが、少々の金をもらっても、忙しいこの身には、嘘空々しさを具体的に指摘するために費やす労力はあまりにも貴重である。
   香里奈よ、(出来ない相談であるのかも知れぬが)脚本を選べ。

   初回で視聴終了第三号


LADY〜最後の犯罪プロファイラー』(主演:北川景子)(TBS系)

   まだまだ瑞々しい盛りの華であろうに、きれいと感じない。よくない。よほど私が「若いコが好きだから」と言っても、食指が動かない。木村多江の方がずっといい。それに北川景子はもう「若いコ」と言えるほど若くはなさそうだし。
   初主演であるのかどうか知らぬが、こんなのが回ってきて、こんなのをひょいひょい受けているようでは、女優としての運に恵まれてはいないということになる。
   初回で視聴終了第四号


フェイク・京都美術事件絵巻』(主演:財前直見)(NHK総合)

   作りが雑。どれくらい我慢できるか。
   視聴継続


四十九日のレシピ』(主演:和久井映見)(NHK総合)

   およそ私の関心を引きそうにはない主題のドラマではあるが、見続けそう。
   視聴継続


TAROの塔』(主演:松尾スズキ)(NHK総合)

   岡本かの子役の寺島しのぶ。岡本かの子――どうしようもない女だ、と思わせてくれる。
   視聴継続


カルテット』(主演:福田沙紀)(TBS系)

   暗い画面で暴力の氾濫。大沢在昌の原作であるということだからもう少し付き合おうか。
   視聴継続


告発〜国選弁護人』(主演:田村正和)(テレ朝系)

   録画を忘れ、初回の前半を見逃し。
   初回と第二回で一話だとは思わなかった。木村多江をもう見られないのか、残念。木村多江を、いいねぇ、と思いながら見ていて、初回の前半を見逃したこともあり、中身についてはよく分からず。
   誰もが気づいているはずなのに知らぬ振りをしていること。声がほとんど出ないことから判断して、田村正和は何か深刻な病を抱えているのでは……という懸念。この我が身にも、田村正和にも、年月は誰彼を差別せずに容赦なく降り注いでくる。やがて我も、彼も、……。田村正和の健闘を祈るばかりである。
   視聴継続


悪党〜重犯罪捜査班』(主演:高橋克典)(テレ朝系)

   新機軸の刑事ものと評してよかろう。この程度の目新しさがなくてはわざわざテレビドラマを見て時間を潰す価値もあるまい。後はどれだけ貫けるか、である。期待したい(初回を見ての感想としては大層な褒め言葉である)。
   視聴継続


外交官・黒田康作』(主演:織田祐二)(フジ系)

   映画は半分くらい見て、投げ出してしまった。さてテレビドラマは、と見始めたが、金かけてるねぇ、が第一印象。織田祐二は少々カッコつけ過ぎの感、なきにしもあらず。
   柴咲コウがどう絡んでくるのか、心配になりはしたが、絡むのであろうなぁ。
   視聴継続


示談交渉人・ゴタ消し』(主演:西野亮広)(日テレ系)

   数分見て、面白くないから止めた。初めの数分が勝負なんだ。製作者諸君。
   たまたま録画してあったので第二回か第三回かは分からぬが、見た。忽那汐里はよかった。
   さて、どうしよう


隠密八百八町』(主演:舘ひろし)(NHK総合)

   初回で登場した子供が、第二回ではもうじじい(舘ひろし)というのはいかがなものなのだろうか。舘ひろしの年齢にあった筋立てを考えなさい。
   第二回を見終えて、こりゃだめだ。この枠の時代劇を見放したことはなかったが、今回だけは勘弁させていただいて、と。
   第二回で視聴終了


冬のサクラ』(主演:草なぎ剛)(TBS系)

   怪我をして気を失っている女を前に、救急車も呼ばず、抱えてどこかに運ぼうという主人公の頭の働きに首をひねる。まぁ、TBSのドラマでこの程度のいい加減さに呆れているわけにもいかない。なにせ、TBSだ。
   もったいぶった台詞回しに古い手口の詰め込み。
   初回で視聴終了第五号


デカワンコ』(主演:田部未華子)(日テレ系)

   開始早々の夜の集団格闘ごっこ場面で視聴放棄。開始五六分というところ。
   このドラマの関係者たち、ドラマ作りの頭脳という観点からは、「壊れている」としか評価の仕様がない。犬に劣らぬ臭覚を持つとされる新人女刑事を主役に仕立てておきながら、退屈極まる格闘ごっこをみせてどうするって言うのだ。田部未華子の活躍に期待をしていたのだが残念。
   初回で視聴終了第六号


スクール!!』(主演:江口洋介)(フジ系)

   番組名が大きく表示される辺りで視聴放棄。せいぜい七八分か。
   まず主役が登場、という設定はよかったものの、小知恵のついたガキに手も足も出ないようでは……。試金石であった。もう少し工夫しなさいよ。驚きも感じなければ期待も持てない。
   初回で視聴終了第七号


大切なことはすべて君が教えてくれた』(主演:戸田恵梨香)(フジ系)

   初回、驚いた。謎ばかりたっぷり詰め込みながら、もったいぶっているとは感じさせない作り。うまく転がれば大成功しそう。
   武井咲が目立つ。主役を食うかも。清らかでけがれなき少女という感じのしないところがいい。かなり汚れていそうでありながら、その美しさには抗えぬといった風情を湛えている。貴重な存在感。「汚れなき清ら」ではない、という恐ろしい引力。
   視聴継続


ホンボシ〜心理特捜事件簿〜』(主演:船越英一郎)(テレ朝系)

   二十分近く、我慢して見た。主役には恩も恨みもないが、気の毒なことながら、頭を使う役を演ずるには全くの不適格。言い方を変えると、この種の役を演ずるとその大根役者振りが際立ってしまう。一流の大根役者として主役を張り続けようと思ったら、せめて脚本を選ばねば。
   初回で視聴終了第八号


バーテンダー』(主演:相葉雅紀)(テレ朝系)

   十分ほど見て、止めた。貫地谷しほりが主役だったか。『バーテンダー』という題名なら、まず「バーテンダー」の魅力を伝えなさいよ。《彼等》ひょっとして、テレビ視聴者はテレビドラマの第一回はその出来不出来を問わず初めから最後まで辛抱強く見てくれると思っているか?
   製作者諸君、「せっかく」も「わざわざ」もなし:今更ながら、テレビドラマ制作関係者の方々への忠言参照。この頁の活躍すること活躍すること。
   初回で視聴終了第九号


Dr. 伊良部一郎』(主演:徳重聡)(テレ東)

   主役の発した第一声を耳にした瞬間、こりゃだめだ。
   チャラ男という難しい役どころを、演技の出来ない素人にあてがってどうするんだ。
   『七人の女弁護士』(テレ朝系、2006年4月〜6月) では「なんで釈由美子が主演なのか」という疑問を抱かされた( 『TVドラマ寸評』その五参照)ものだが、それにしてもどうして亀梨和也が主役なんだろうかねぇ、とは『1ポンドの福音』( 『TVドラマ寸評』その十二の(1)参照)を見ての感想。それにしてもどうして徳重聡が主役なんだろうねぇ。訳があるんだろうな、きっと。
   初回で視聴終了第十号


   シリーズものについては特に思うところあるものについてのみ触れる。

水戸黄門』(TBS系)

   お呼びでない。

相棒』(主演:水谷豊)(テレ朝系)

   期待通り。

渡る世間は鬼ばかり』(主演:泉ピン子)(TBS系)

   これまで見たことはなく、今回も無視。



(記 2011年3月)

『TVドラマ寸評』の目次頁 / 表紙頁に戻る
 
© Copyright Nojima Akira
(許可なく複製・転載することを固く禁じます)

All Rights Reserved