『TVドラマ寸評』の目次頁
初回〜第二回 『OLにっぽん』(主演:観月ありさ)(日テレ系) 10分ほど見て、一度放棄。何となく思い直してまた見直すという珍しい経緯を経ることになったドラマ。阿部サダヲ効果も多少は与っていよう。中国人俳優も何とはなしに興味を引く。 第二回も見始めはしたものの、半分ほどで止め。つまんない。 第二回(半ば)で視聴終了。 『七瀬ふたたび』(主演:蓮佛美沙子)(NHK総合) 私の嫌いではない題材のドラマのようでありはしたものの、演出家(あるいは作者、あるいは脚本家)の想像力の欠如を見せ付けられる思いがした。彼等(演出家、あるいは作者、あるいは脚本家)に私の言わんとするところは分らないだろうな。10分ほどで視聴放棄。 初回で視聴終了第一号。 『風のガーデン』(主演:中井貴一)(フジ系) 脚本家の技巧の限りを尽くした初回だった。『ER』のめまぐるしい場面展開の手法を真似ているという評は、無論、くさしとは無縁である。あの手法を取り入れて破綻しないということ自体、並大抵の技量では叶わぬことだからだ。 お子ちゃま俳優ばかりが目に付く昨今、台詞もなしにただその姿を映すだけでドラマの場面を成立させることの出来る俳優を見るのは、ドラマの楽しみの一つである。緒方拳といういい俳優を失ったばかりの今、中井貴一もいいねぇ。つくづく、俳優業は水商売ではないと感ずる。水商売――若けりゃいい、という世界である。これはもちろん夜の蝶だけではない。実に様様な分野に水商売は存在している。コンビニの店員から引越し手伝いから……。
あれ(『拝啓、父上様』)(『TVドラマ寸評』その八の(1)(2007年1月〜3月のドラマ)参照)の二の舞を踏まなけりゃいいがと懸念はしていたが、病 それにしても、平原綾香、驚いたなぁ。達者なこと、その演技。褒め言葉だ。 『サラリーマン金太郎』(主演:永井大)(テレ朝系) (侮りの比喩としての)マンガの世界が展開している。永井大の演技をはたして演技と評していいものやら。 私は第二回も見た。テレビドラマとして成功している、ということである。 『ブラッディ・マンディ』(主演:三浦春馬)(TBS系) 面白さ全開の大冒険活劇(私の好み)であるが、あらっぽさも目立つ。が、TBSとしては上出来の方であろう。 三浦春馬が吉瀬美智子(生物教師)に言いようにあしらわれているのを冷静な私は、間抜け、と評してみはするものの、あんな女教師にあんな風に迫られたら、私なんかもっとへなへなだろうな、としみじみ思う。だから、この部分のつくりの粗さは許してしまうのである。 視聴続行。
『スクラップ・ティーチャー』(日テレ系) 無視。 『セレブと貧乏太郎』(主演:上戸彩)(フジ系) 7分見て、視聴放棄。訳は語るにも及ぶまい。順当。 初回で視聴終了第二号。 『チーム・バチスタの栄光』(主演:伊藤淳史)(フジ系) 伊藤淳史の主演ねぇ……?ちょっと無理かも、というのは見初めの印象。 第二回まで見て、いつまで「電車男」をやってんだ! でも見続けましょう。 『オー!マイ・ガール!!』(主演:速水もこみち)(日テレ系) 6分見て、視聴放棄。これについても、訳は語るにも及ぶまい。順当。 初回で視聴終了第三号。 『小児救命』(主演:小西真奈美)(テレ朝系) 数分で視聴放棄。順当。下記『SCANDAL』評参照。可哀想だが西真奈美には期待していないということもある。『TVドラマ寸評』その八の(1)(2007年1月〜3月のドラマ)中の『きらきら研修医』(主演:小西真奈美)(TBS系)評参照。 初回で視聴終了第四号。 『ギラギラ』(主演:佐々木蔵之助)(テレ朝系) 見たような風景という印象は、『夜王』(主演:松岡昌宏)(YBS系)(『TVドラマ寸評』その四の(1)(2006年1月〜3月のドラマ)参照)から来る。 まったくの「マンガ」(!)であるが、故に、(恐らく初主演の)佐々木蔵之助の(ここでも)少々力の入りすぎた力演も、どさくさにまぎれて浮き上がり方も目立たなくなっている。佐々木には幸運である。 あったくの「マンガ」(!)であるが、故に、見るには、漫画本を読むときのように、つまり一頁に一秒ほどの時間をかけるのみで足りることと相成った。 『流星の星』(主演:二宮和也)(TBS系) 表題が映し出されないうちに既に見限っていた。有能な脚本家、宮藤官九郎(『マンハッタンラブストーリー』(主演:松岡昌宏)(『TVドラマ寸評』その三の(1)(2005年10月〜12月のドラマ)参照)には大いに楽しませてもらった)は、どこの誰とも分らぬ子供たちが星がどうのこうのと語り合う場面で視聴者を引きつけておけると思ったとしたら、とんでもない錯誤である。早送りして表題を確かめて視聴放棄。 初回で視聴終了第五号。 『SCANDAL』(主演:鈴木京香)(TBS系) まず主役が登場して物語の先行きへの期待を高める、などというテレビドラマの王道を目にするのが珍しいとは情けない限りである。意表をついた発端で見るものをひきつけるほどの能力とは無縁の皆さんなのだから、今後もこのドラマの場合のように、正攻法でドラマ制作に励んでもらいたいものだとはつくづくの老婆心である。 怖い怖い女たちの集団。怖いもの見たさで見続けそう。 『イノセント・ラヴ』(主演:堀北真希)(フジ系) 冒頭の火災場面を見て、こりゃダメだ。数分で視聴放棄。TBS病である。上記『SCANDAL』評参照。 堀北真希の演技をあれこれ言いたいところだが、なにせ堀北が登場して一分もしないうちに視聴放棄したからなぁ。勝手な直観を言い過ぎることはここでは控えておく。 初回で視聴終了第六号。 『主水之助七番勝負』(主演:松平健)(テレ東系) 主人公が将軍吉宗と対面する冒頭の場面は取ってつけた感を否めなかったが、痛切な夫婦愛を軸に展開した初回拡大版の出来は上々だった。 ただ、松平健は素浪人を演ずるには恰幅がよすぎる。素浪人にはうらぶれた雰囲気が欲しいなぁ。 見続ける。 シリーズものについては特に思うところあるものについてのみ触れる。 『陽炎の辻〜居眠り磐音・江戸双紙』(主演:山本耕史)(NHK総合) 以前の四十五分枠(『TVドラマ寸評』その十の(1)(2007年7月〜9月のドラマ) 参照)が三十分枠に縮まったのは残念。展開に多少の窮屈さの生じるのは止むを得ないことであろう。落ち着いた程程の仕上がりになっている。 『おみやさん』(主演:渡瀬恒彦)(テレ朝系) 何かの拍子に見るかも知れんが、基本的に無視。説教聴かされてもなぁ。
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協力:野島明事務所