予備校講師の閑談
英語講師・横井順

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国際人の育成?

    中央教育審議会の答申(平成11年12月16日)、「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」の「第5章 初等中等教育と高等教育との接続を重視した入学者選抜の改善」にある記述。

大学は,受験生に求める能力,適性等についての考え方をまとめた入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を明確に持ち,これを対外的に明示するとともに,実際の選抜方法や出題内容等に反映させることが重要である。……また,例えば,国際的に活躍できる人材を養成するという観点から高度な外国語能力を求める,豊かな教養を持ち社会に貢献する人材を養成するという観点から文化活動やボランティア活動の経験を求めるといったように,受験生に求める能力,適性等を明確に示した上で,リスニングテストを実施したり,多様な活動に関する自己推薦書を選抜資料として活用するなど,入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を実際の入学者選抜の方法等に反映させることが必要である。(「第3節 これからの選抜の在り方、(2)入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)の明示」)(太字は引用者)
    この種の答申に以下のような記述が現れるようなことがあれば、文部省は文部省であることを止める。

「国際的に活躍できる人材を養成するという観点から高度な外国語及び国語能力に加え、古典(漢文、古文)の確固たる基礎知識を求めるといったように、受験生に求める能力,適性等を明確に示した上で、英語に加えアジアの一言語の聴き取り試験、国語の高度な理解・記述能力試験、現在より格段に高度な古典(古文・漢文)の試験を実施するなど……」

    まさか本コラムの前項目、Can Classics Enrich Me Financially?がこんなところで役に立つとは夢にも思わなかった。

    前項目に引用した英文の再録。

  The fact is that the most "marketable" resource a student has to offer a prospective employer is a well disciplined, imaginative mind.

    文部省にとって、a well disciplined, imaginative mind が輩出するなど、災厄でしかない。


記 2000年1月5日
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